オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

相剋→相生→相剋の三角形②

今回は 心→肺→腎→心のつながりについて書いて行こうかと思います。 心→肺 相剋→相生→相剋の三角形① で書いたように 心と肝は共に西洋医学でいうところの脳の働きの部分もあり 似ている部分もあるのですが、どちらかと言うと本能的な部分の脳の働きである肝に…

厥陰心包経の流注について

厥陰心包経の流注について書こうかと思います 五臓六腑の流注についてしか聞いたことの無い方には心包? となるかもしれません 経絡は十二正経と言いまして 五臓六腑に心包という臓が足された六臓六腑に それぞれの経絡が関係していると考えるのです これが…

少陰心経の流注について

心は血脈を主ると言われるように 動脈・静脈の走行と少陰心経の流注が類似しているのが分かるかと思います。 下行大動脈→腹腔動脈→消化器官 とのつながりを少陰心経→太陽小腸経のつながりと考えたのかもしれません この動脈によって供給される血液によって消…

五臓のイメージ国として考えると分かりやすい

五臓を国に例え理解する 昔の人も五臓を 心は「君主の官なり、神明これより出ず」 肺は「相傳の官、治節これより出ず」 肝は「将軍の官、謀慮これより出ず」 脾胃は「倉廩の官、五味これより出ず」 腎は「作強の宮、伎巧これより出ず」 などと昔の官職にたと…

薬物・ギャンブル依存について

薬物・ギャンブル依存について 中医学で考えると 「強すぎる喜びは心神を傷る」 との考えがかかわっているのでは? と思う。 適度な喜びは心(脳)の活力となる 再びその喜びを得ようと頑張るから しかしこれは本人の自発的行動や思考により生まれた 喜びに限…

五行図に見える感情の相関関係について(相剋)

chinese-medicine.hateblo.jp に書いたように患者さんの感情表現だけを頼りに治療するのは危険なのを知って頂いたうえで、五行での感情の関わりを相剋の観点から書かせていただきます。 相剋とはお互いに抑制しあったりし依存しあう関係 肺(悲しみ)↔肝(怒…

五行図に見える感情の相関関係について(相生)

chinese-medicine.hateblo.jp と上げましたが 相生の関係で感情を考えると面白いので書かせていただきます。 肝(怒り)→心(喜び) 多くの人は図星を指されたり、危機に陥ると 怒りの感情を覚える人が多いです。 これは肝に代表される感情で外向きに発散す…

直立二足歩行について②

直立二足歩行について①で書かせて頂いた 直立二足歩行が与えた心への影響のうちの脳への影響についてさらに掘り下げてお話ししたいと思います。 手が使えるようになり脳が肥大したことにより、 エネルギー消費とともに 大きな熱を発散するようになってしまい…

直立二足歩行について①

人間は4足歩行から直立二足歩行に進化したと言われています。 元々4足歩行用に設計されていたのを無理やり二足歩行に当てはめた部分が多く見受けられます。 ですので体に大きな負担を与えているのは間違いありません。 では中医学的に考えた時に五臓六腑のど…

一流アスリートの条件とは

一流のアスリートになるポイントを五臓で考えると 心→戦略を立てる頭脳(神明を主る) 激しい運動に耐える心臓のポンプ機能(血脈を主る) 肝→上手く筋肉をコントロール(筋を主る) 優れた動体視力(目に開竅する) 脾→食べたものを気血に変える(運化を主…

五液について(汗)

中医学では五液という考えがあり 肝→涙 心→汗 脾→涎(よだれ) 肺→涕(はなみず) 腎→唾(つば) の五臓が関わっていると考えます。 ここでは汗について書かせて頂きます。 心は血脈を主ると言われ 脾胃が取り込んだ水穀の精微を血に化生し その血を全身にポンプ機…

夏バテを中医学で考える

このところ暑い日が続いているので夏バテしてしまっている人も多いかと思います。 だるくなってしまったり、食欲が落ちて温かいものを食べると汗が噴き出す、そうめんなどのさっぱりしたものしか食べれないなどなど ですがこれは対応を誤るとますます悪化す…

渡哲也さんの病歴を東洋医学的に考えると

渡哲也さんが肺炎で亡くなられたとのニュース 驚かれた方も多いのではないでしょうか ご冥福をお祈りいたします。 東洋医学には五臓六腑との考えがあり それぞれのつながりを重視します。 ですので多くの病気を患った方を見ると 一見別々に見える病気につな…

身体は季節の影響を受けやすい(夏)

東洋医学に五季という考えがあります 肝心脾肺腎それぞれの不調が出やすい季節のことです。 肝→春 心→夏 脾→長夏(日本では梅雨)土用 肺→秋 腎→冬 今回は心について書きます。 本来夏という季節は春に徐々に暑さに慣れてきて落ち着いた時であると考えられます…

五臓六腑の陰陽について

五臓自体にも陰陽はあり 肝、心、肺、腎はわかるにしても脾は?となるかもしれません。脾はすべての臓腑の中央に位置して気血をすべての臓腑に作り与える存在ですので、私は他の四臓に分け与えるもの自体も脾の陰であると考えています。 また脾が痰湿を作り…

糖尿病を中医学で考える

糖尿病は消渇(しょうかつ)として古典などにも取り上げられている疾患です 糖尿糖尿は血糖が増えてしまうために常に水分が足りないような状態になります。 ですので喉の渇きを訴えることも多くそこから来た名前だと考えられます。 まず糖質による浸透圧の異…

新たな五行図作りたい!

これらの五行図は一般的ですが 私の提唱する新しい五行図がこれ! 東洋医学での五臓六腑とは大まかな場所などの記載はありますが どちらかと言いますと機能の部分の方が大切と考えられます そう考えると機能とは陽ですから 実体である陰により生み出されてい…

五臓のつながり相生について

脾 脾(胃腸機能)は身体全ての陰(実体の有る物)を作り出す工場!それは血、津液とは限らず痰湿も作り出すそして、血は気を生みだします。 肺 肺は脾の子供脾の作り出した痰湿の影響を受けやすいそして脾が作り出した陰に大気のエネルギーを加え血としての機能…

特定の味を極端に好んだり嫌ったりする人の体質について

特定の味をやたら食べたくなったり嫌ったりする事があれば、 どこかに不調を疑って下さい 中医学・漢方 ・鍼灸 には五味 と言う考えがあり、 五臓 のどこかに問題があると特定の味を求めたり嫌ったりすると考えます。 肝 →酸味 心→苦味 脾→甘味 肺→辛味 腎→…

目の状態で全身が診える五輪学説とは

五輪学説 中医学 には五輪説との考えがあり 目の虹彩は肝 目の両端の赤い部分(目尻・目頭)は心 目の回り(まぶた・涙袋)は脾目の白目は肺目の瞳孔は腎が影響していると考えます目は肝だけでなく様々な臓腑が関わるというのがわかります。 肝 は虹彩にかかわる…