オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

治法

治療に見られる五行の考え

五行は中医学の基礎中の基礎の理論です 漢方薬や鍼灸の治療にもこの考えが応用されていることは多いです。 瓊玉膏 という漢方は 補腎の漢方と思って方が多くいるが 本来は肺の潤いを増す漢方でして 使われている地黄は補腎する作用の強い熟地黄でなく 熟地黄…

気血にについて考える(補気薬の違い)

気とは動き・エネルギー・熱などですから それを作り出す血(身体自体)がないと始まらないのです。 ですが、動き・エネルギー・熱、自体は 身体が動いていないと生まれないのです 気は使いすぎると消耗すると言いますが 実際は気の燃料となっている血を消耗し…

陰陽五行は机上の空論

chinese-medicine.hateblo.jp この話をしていたところ 私の知っている五行はこちらの五行で五行それぞれが対等の関係なんですが? とのご意見を頂いた確かに五行での木・火・土・金・水は対等な関係なのですが それを医学として運用する場合 木→肝 火→心 土→…

脾虚が続くと食品アレルギーになるかも

花粉症の話でも書いたのですが chinese-medicine.hateblo.jp アレルギーの原因物質が身体の中に継続的に侵入するのが アレルギーになる最大の要因です。 これは食品アレルギーでも同様で脾虚*1で食品や漢方薬、西洋薬などを取り続けると、アレルギーの問題に…

抗生物質での治療を中医学で考える

抗生物質での治療を中医学で考えると?— オックー@漢方(中医学)+鍼灸 #オックー中医学勉強会 (@okukatu42) 2020年9月24日 chinese-medicine.hateblo.jp 抗生物質での治療は中医学では標治・本治どちらにあたるのか考察します。 病気の原因と症状で考えると …

グルテンフリーについて考える

アレルギーには交差反応といったものがありある物質のために作られた抗体がそれ以外の物質にも反応してしまうことを指します。グルテンフリーなどで体調が良くなる方はもしかしたらグルテンに対する抗体が様々な物に反応を示し悪さをしている可能性もありま…

標治と本治とは

本治・標治を西洋治療に活かす よく見かける中医学のワードに 標治・本治 があると思います。 多くの人が思い描く標治・本治はおそらく 病気の症状と原因での標・本だと思いますが実際はそれ以外にも 体力と病邪 病気の発症順 病気の場所 で標・本を分けて考…

中医学で考えるピル使用について

PMS・生理痛・過多月経などの治療にピルが使われる事が多くあります。 これを中医学で考えると 辛い症状が出ていている時には 辛い症状を抑える標治を重視するとの考えがあります。 ですので生理そのものを抑える ピルなどの治療も標治とも捉えることができ…

虚熱・実熱への対応の違い+石膏・麻黄

虚熱と実熱の違いは 虚熱は陰の不足により陽が余っている 実熱は陽が余っている と考えることが出来る ですので対応としては 虚熱は陰(潤い)を補う 実熱は陽(熱)を抑える となります。 ですが場合によっては 実熱でも潤いを足すこともありますし 虚熱で…