オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

相剋→相生→相剋の三角形②

今回は 心→肺→腎→心のつながりについて書いて行こうかと思います。 心→肺 相剋→相生→相剋の三角形① で書いたように 心と肝は共に西洋医学でいうところの脳の働きの部分もあり 似ている部分もあるのですが、どちらかと言うと本能的な部分の脳の働きである肝に…

少陰腎経の流注について

少陰腎経は足の小指から始まり(小指の外側には膀胱経の至陰) 足裏の窪み湧泉に斜行しそこから内踝を周りその後、上に また途中に三陰交で厥陰肝経・太陰脾経・少陰腎経と足を通る陰経が全て交わります。 その後尾骨の先端の長強へ至り督脈と交会し脊柱を貫…

整形外科での関節の手術について

実家に少し帰省しているのですが 親の友達がコロナが流行りだしてから外に出歩かなくなり 足腰が悪くなって今度手術をするとの話が数件さらには コロナの関係で手術のみでリハビリが出来ないとの驚きの内容 私の私見ですが整形外科の手術の多くはリハビリと…

高血圧(呼吸で自律神経を整える)

現代人は無意識に口呼吸になっている人が多いです 人間以外の動物は激しい運動をしても基本、鼻呼吸をしています。 競馬の馬が鼻息荒げているのみれば分かりますね。 人間は話をすることが多いので舌のポジションが本来の場合でない 下顎にべったりとついて…

ドクターを目の前にすると血圧が上がるのよ、、、

よく普段は血圧問題ないんだけど 病院でドクターの前だと血圧が上がるんです。 とよく耳にします。 こんなタイプの人への対応はどうすべきなのでしょう 普段は血圧が低いので問題ない? 血圧が高い時もあるので下げるべき? 病院での対応としてはベンゾジア…

足むずむず症候群(不妊症との関わりについて)

足むずむず症候群(レストレスレッグス症候群) は病院で診断されても現在のところしっかりした原因が不明の病気で じっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に違和感や虫が這いまわる感じなど様々な不快感を感じ足をじっとしていることが出来…

前立腺肥大?

排尿障害のあると言う男性 病院では触診ではそこまで前立腺が肥大している様子はないが 他に原因が見つからないので前立腺肥大の薬が処方されたが 全く改善しないので何か良い方法はないかとのこと 話を聞いてみると前立腺肥大としては疑問点が多い 時間帯な…

男性不妊について

男性不妊は精子の質の問題のパターン 勃起障害や射精障害 のパターン の二つに大別できます。 実はこの二つには中医学的には共通点も多く 両方に問題のある方が多くいるのも事実 一つの大きな問題は近年の晩婚化にあります 女性は7の倍数 男性は8の倍数 で年…

五臓のイメージ国として考えると分かりやすい

五臓を国に例え理解する 昔の人も五臓を 心は「君主の官なり、神明これより出ず」 肺は「相傳の官、治節これより出ず」 肝は「将軍の官、謀慮これより出ず」 脾胃は「倉廩の官、五味これより出ず」 腎は「作強の宮、伎巧これより出ず」 などと昔の官職にたと…

生薬はなぜ効くのか(鉱物や貝殻)                                                                                                                                                                                                                          

漢方に使う生薬としては 植物とのイメージの方が多いと思いますが それ以外にも動物や鉱物も使います。 人間も動物なので動物の生薬方がシャープに効くとの 「血肉有情の品」 との考えが有ったりしますが 生物は海から生まれたと言われ 海には様々なミネラル…

五行図に見える感情の相関関係について(相剋)

chinese-medicine.hateblo.jp に書いたように患者さんの感情表現だけを頼りに治療するのは危険なのを知って頂いたうえで、五行での感情の関わりを相剋の観点から書かせていただきます。 相剋とはお互いに抑制しあったりし依存しあう関係 肺(悲しみ)↔肝(怒…

五行図に見える感情の相関関係について(相生)

chinese-medicine.hateblo.jp と上げましたが 相生の関係で感情を考えると面白いので書かせていただきます。 肝(怒り)→心(喜び) 多くの人は図星を指されたり、危機に陥ると 怒りの感情を覚える人が多いです。 これは肝に代表される感情で外向きに発散す…

直立二足歩行について②

直立二足歩行について①で書かせて頂いた 直立二足歩行が与えた心への影響のうちの脳への影響についてさらに掘り下げてお話ししたいと思います。 手が使えるようになり脳が肥大したことにより、 エネルギー消費とともに 大きな熱を発散するようになってしまい…

菅官房長官の趣向について中医学で考察する

次の総理大臣候補として話題になっている 菅官房長官 テレビで趣味や好きな食べ物などやっていたので中医学的に考察したい ・好きな食べ物 甘いもの・麺類 chinese-medicine.hateblo.jp こちらでも書きましたが、 甘いものや麺類(炭水化物)は即席のエネル…

一流アスリートの条件とは

一流のアスリートになるポイントを五臓で考えると 心→戦略を立てる頭脳(神明を主る) 激しい運動に耐える心臓のポンプ機能(血脈を主る) 肝→上手く筋肉をコントロール(筋を主る) 優れた動体視力(目に開竅する) 脾→食べたものを気血に変える(運化を主…

五液について(涎・唾)

中医学では五液という考えがあり 肝→涙 心→汗 脾→涎(よだれ) 肺→涕(はなみず) 腎→唾(つば) の五臓が関わっていると考えます。 この度はどちらも口から出る五液 涎・唾について書きます 涎は「ぜん」と読み 唾は「だ」と読みます。 どちらも唾液のことですが …

五液について(涙)

中医学では五液という考えがあり 肝→涙 心→汗 脾→涎(よだれ) 肺→涕(はなみず) 腎→唾(つば) の五臓が関わっていると考えます。 まずは涙について書かせて頂きます。 肝は自律神経などに大きく影響していますので急に明るい所に行った時などの瞳孔の開きなども…

耳なりの治療について(腎)

東洋医学で耳鳴りなのに影響する臓腑として特に考えられるものは肝・腎になります。 肝は腎の子供の関係ですから 完全にどちらの問題だと分けることは出来ないのですがまずは腎について書きますね。 腎は耳に開竅すると言われ 腎の不調が耳に出るとの意味で…

渡哲也さんの病歴を東洋医学的に考えると

渡哲也さんが肺炎で亡くなられたとのニュース 驚かれた方も多いのではないでしょうか ご冥福をお祈りいたします。 東洋医学には五臓六腑との考えがあり それぞれのつながりを重視します。 ですので多くの病気を患った方を見ると 一見別々に見える病気につな…

身体は季節の影響を受けやすい(冬)

東洋医学に五季という考えがあります肝心脾肺腎それぞれの不調が出やすい季節のことです。肝→春心→夏脾→長夏(日本では梅雨)土用肺→秋腎→冬今回は腎について書きます。 腎とは体の一番下にあり(場所的に最も陰) 体の全ての潤いを統括する臓器(機能的にも最…

五臓六腑の陰陽について

五臓自体にも陰陽はあり 肝、心、肺、腎はわかるにしても脾は?となるかもしれません。脾はすべての臓腑の中央に位置して気血をすべての臓腑に作り与える存在ですので、私は他の四臓に分け与えるもの自体も脾の陰であると考えています。 また脾が痰湿を作り…

糖尿病を中医学で考える

糖尿病は消渇(しょうかつ)として古典などにも取り上げられている疾患です 糖尿糖尿は血糖が増えてしまうために常に水分が足りないような状態になります。 ですので喉の渇きを訴えることも多くそこから来た名前だと考えられます。 まず糖質による浸透圧の異…

浮腫みの原因は一つと限らない

質問 下半身と顔が浮腫のでその傾向が何なのかをお話し聞いてみたいです。(体型は太っては無いですが、脚が浮腫むで太く、顔も丸顔に浮腫が出ます) 朝起きたら脚スッキリセルライトも気にならないのに、夜にはボコボコしてます。 下半身→夕方にはパンパンで…

軟堅散結(なんけんさんけつ)

塩味のものやミネラルを多く含む生薬などや食べ物は軟堅散結(なんけんさんけつ)と言い堅く凝り固まった塊を軟らかくして崩す作用があると考えます。 堅く固まったものとは ①ガン・ガングリオン・麦粒腫などと言えばイメージしやすいですね ②便秘などで便が…

新たな五行図作りたい!

これらの五行図は一般的ですが 私の提唱する新しい五行図がこれ! 東洋医学での五臓六腑とは大まかな場所などの記載はありますが どちらかと言いますと機能の部分の方が大切と考えられます そう考えると機能とは陽ですから 実体である陰により生み出されてい…

五臓のつながり相生について

脾 脾(胃腸機能)は身体全ての陰(実体の有る物)を作り出す工場!それは血、津液とは限らず痰湿も作り出すそして、血は気を生みだします。 肺 肺は脾の子供脾の作り出した痰湿の影響を受けやすいそして脾が作り出した陰に大気のエネルギーを加え血としての機能…

特定の味を極端に好んだり嫌ったりする人の体質について

特定の味をやたら食べたくなったり嫌ったりする事があれば、 どこかに不調を疑って下さい 中医学・漢方 ・鍼灸 には五味 と言う考えがあり、 五臓 のどこかに問題があると特定の味を求めたり嫌ったりすると考えます。 肝 →酸味 心→苦味 脾→甘味 肺→辛味 腎→…

目の状態で全身が診える五輪学説とは

五輪学説 中医学 には五輪説との考えがあり 目の虹彩は肝 目の両端の赤い部分(目尻・目頭)は心 目の回り(まぶた・涙袋)は脾目の白目は肺目の瞳孔は腎が影響していると考えます目は肝だけでなく様々な臓腑が関わるというのがわかります。 肝 は虹彩にかかわる…