オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

渡哲也さんの病歴を東洋医学的に考えると

渡哲也さんが肺炎で亡くなられたとのニュース

驚かれた方も多いのではないでしょうか

ご冥福をお祈りいたします。

 

東洋医学には五臓六腑との考えがあり

それぞれのつながりを重視します。

ですので多くの病気を患った方を見ると

一見別々に見える病気につながりが見えてくることも多いです。

症状が出たものに対し対処していく西洋医学以外のアプローチがあることを

皆さんに知って頂きたく思い、書かせていただきます。

 

1974年胸膜炎及び急性肝機能不全

   のちに膠原病と診断されたそうです。

膠原病に関して東洋的に考えると、

膠原病は免疫機能の暴走ですので免疫を司るのはですので

肺機能失調と考えることもできます。

またの関係は夫婦関係にあるとも言われ(お互いが機能を調整しあう関係)

がうまく機能しなくなるとの機能まで抑えてしまうという考えがあります。

金剋木の関係です。

 

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1991年直腸がん

直腸(大腸)は東洋医学では表裏の関係にあると考えられます。

 

2015年心筋梗塞

の関係は共に上焦に位置し心は血脈を主り、は気を主り呼吸を司る。

が作り出した宗気をが血を循環させることにより全身に巡らせます。

気血の関係とも言えますね。

気は血の動きをコントロールしますから

の不調がにも及ぶ可能性は考えられます。

また時系列を追って常に渡さんの顔写真を見ていたわけではないので

断言は出来ませんが、頬骨あたりだけの赤みは腎陰虚が考えられます。

と腎は母子関係(相生)にあり

が弱ってくるともうまく育たないと考えます。

は水の代謝に大きく関わっています。以前にむくみについて書いたので参考にしてください。

また持病として喘息があったとも聞いております。

東洋医学的には喘息はが大きく関わることが多くこの部分が影響していたのではないかと思われます。

または水剋火の関係で腎機能の低下からに影響が及んだ可能性もありますね

 

2020年肺炎で死亡

もともと弱かった肺に外邪が入り炎症などを引き起こしたと考えられます。

 

これらを総合的に考えるとの問題が全身に波及してのでは?

と考えられるかもしれません。

もちろん私は渡さんと直接面識もなく、

さらに細かな体調について知らないので

発表されている情報からのみでの話であるのはご了承ください。

東洋医学は陰陽五行や経絡など様々な身体のつながりを考えるツールを提供してくれており、より多くの可能性を想定出来るかがより良い治療につながります。

ですので一つのパターンにこだわり過ぎないで多くのパターンを考えたいものです。