オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

柿の効能について(石田三成の逸話)

 石田三成と言えば

処刑される時に「喉が渇いた」

と言ったところ処刑人に「水はないが柿があるが食べるか?」

「自分の体調に合わないので食べない」と答えたとの話が有名ですね。

武将たるもの最後まで諦めないとの意地を感じる話ではありますが柿の効能について考察したいと思います。

性味 甘渋/寒 帰経 心・肺・胃・大腸 効能 清熱、解酒毒、潤肺、止渇

※陽虚体質、産後、便秘、血虚、脾胃虚寒の人が食べるのはよくない。

 

これらから考えられるのは

石田三成は男性なので産後は有り得ませんから

陽虚体質、便秘、血虚、脾胃虚寒だったのかもしれませんね

もちろん柿は潤いを補ってくれてたりしてよい食材でもあるので

身体を温める食材と組み合わせ食べるなどの方法もおススメできますが

処刑場ではそういったことは出来ないので食べるのを諦めたのかもしれません。

ちなみに柿の蔕(へた)は

柿蔕(してい)

と呼ばれ

性味 苦/平 帰経 胃 効能 降気止逆

でシャックリに使われることで有名です。

性味が平なので他の生薬と組み合わせることで効果の増強も期待できます。

冷えが原因であらば生姜、丁子(クローブ)などと組み合わせたり

熱が原因であれば竹茹、芦根などと組み合わせ

胃気の不足に原因があれば高麗人参などと組み合わせ

痰湿が絡んでいれば厚朴、半夏などと組み合わせる

など様々なタイプのシャックリに有効です。

シャクリと言えば

攅竹(さんちく)と呼ばれるツボに圧痛があるとき強く押すと治まることも多いので試してみるのもおススメです。


f:id:okukatu:20200921131454j:image