オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

高血圧に(ふくらはぎ・爪)もみ

高血圧の方のふくらはぎを触るととても固いことが多く

この緊張を緩めると血圧が下がることも多い。
西洋医学的には下肢の大きな筋肉と大静脈の弁の作用により
下半身の血液を上に上げ心臓の負担を減らすなどすることが良いと言われています。
東洋医学的に考えるとふくらはぎには太陽膀胱経と言う身体の上下バランスを整えるのに大切な経絡が通っているんです。
きっと昔の人はそれを知っていて経絡を感じていたのではと思いますね。
普通にマッサージするだけでもかなりの効果を期待できますし、それでもふくらはぎの緊張が取れない方の場合、鍼灸で刺激すると魔法のように緩みます。
 

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 また手の爪の付け根(赤いマーキングの辺り)をもむと血圧に良いと言われます。
神経線維が密集する場所だから自律神経を整えるからなどと説明されますが
東洋医学ではこの部位を井穴(せいけつ)と言い
井戸のように経脈が湧き出るところ
陰経と陽経の経絡が交わるところ
であると考え、ここを刺激することで陰陽のバランスが整い、心下満(みぞおち辺りの詰まり)が取れると考えました。
また
陰経の井穴が井木穴
陽経の井穴が井金穴
となっているのも
木=肝 金=肺 であり相剋の関係で

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ともに気の巡りに大切な臓腑であることも自律神経のバランスに良いことが分かるかと思います。