オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

ヨモギについて

ヨモギ漢方薬としては艾葉(ガイヨウ)と呼ばれ

性味 辛・苦/温 帰経 肝・脾・腎 効能 散寒除湿・止痛、温経止血

 

散寒除湿・止痛の方の効能は乾燥させたヨモギの葉を煎じて服用することによって得られる効能

 

温経止血の効能は炭にしたヨモギを煎じて服用することによって得られる効能で

下半身の冷えによる月経不順であったり月経痛・不妊症などに効果的です。

もちろん熱が原因の月経不順であったり月経痛・不妊症には逆効果です。

ですのでこのような症状がある方は普通にヨモギをお吸い物に入れて食べたりしてもいいかもしれません。 

 

炭にしないヨモギの止血作用はそこまで強くはないですが、冷えが原因の不正出血に使ったりするわけですから炭にしないでも冷えは取ってくれる作用があり多少は止血はしてくれると考えられます。 

このように生薬を炭にしたりして効能を変えることを修治と言います。

炭にすることによって止血効果が増す生薬は多数あり

荊芥・蒲黄・人の髪の毛などが有名です

 

また煎じた液を外用で使用すると祛湿止痒の作用があり湿疹の痒みなどにも使います

 

むしろお灸の原料としての方が有名かもしれませんね。

煎じとしては肝・脾・腎の三陰経に入り下半身の冷えをとるので、三陰交のツボにお灸をしながら食養生としてもよもぎを食べるなんて素敵だと思いませんか? 
三陰交の名前の由来も三陰経が交わるところだから。