オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

五行の中の陰陽について

f:id:okukatu:20201117190146j:plain

五行の中には多くの陰陽が隠れています

まず真っ先に思いつくのが、五臓の表裏関係にある六腑ではないでしょうか

陰↔陽

肝↔胆

心↔小腸

心包↔三焦

脾↔胃

肺↔大腸

腎↔膀胱

これは

臓はものを蔵す機能がありより身体の深部なので陰

腑はものを通す機能があり身体の表面に働くので陽

といったもの

さらには五臓実体にも気血といった陰陽があります

また

f:id:okukatu:20201018113417p:plain

また臓腑の位置関係での陰陽

陰↔陽

下にある腎↔上にある心

右にある肺↔左にある肝

もありますこの配置での位置に関しては臓腑の機能を表した配置です

実際の身体の中での位置で考えると

下にある肝↔上にある肺

となり肺・肝の陰陽関係は逆転します

陰陽は何を基準にするかで意味が変わる部分ですね

さらに

f:id:okukatu:20201117190146j:plain

相生

相生の関係は臓の陰な側面を表しています

陰とは物を生み出す力があるものと考えるからです

この場合、肺の陰がマスクで守られそれにより腎の陰も充実するとの考えになります

更に腎精が充実すると肝血も充実

肝血が充実すると心血も充実

心血が充実すると脾気が充実

脾気が充実すると肺陰・肺気が充実

相剋

相剋の関係は臓の陽な側面を表しています

陽は陰をコントロールすると考えるからです

肺の気を巡らせる機能の不調は肝の気を巡らせる機能も低下させその逆もしかり

 

肝の気を巡らせる機能の不調は脾の働きを低下させ

脾の働きが低下すると肝血が作り出せないので肝の機能も低下します

 

脾が余分な痰湿を作ると腎の機能が低下し

腎の痰湿を排出する機能が低下すると痰湿により脾は弱ります

 

腎が痰湿を排出、出来ないと心が弱り

心の機能が強すぎる(高血圧など)と腎が弱ります