陽明大腸経の流注について
太陰肺経で書いたように陽明大腸経は商陽から経絡が始まります。
肺・大腸は表裏にあると考え
肺が陰でより内側
大腸が陽でより外側
とも考えますので肺より大腸経の方が強く反応が出ることも多いですし
外からの邪の影響を受けやすいとも言えます。
商陽から始まった陽明大腸経は肩の巨骨に至りそこから秉風(太陽小腸経)→背骨上の大椎さらに内側を通り鎖骨上窩の欠盆へそこから天鼎と複雑に繋がっています。
外感邪は大椎から入ると言うのも免疫を司る肺経の表の表である大腸経からだからと考えることも出来ますね。
さらに天鼎から扶突と喉を上がったのち下顎に入りその後
口唇をはさみ地倉(陽明胃経)→禾髎→鼻下の人中(督脈)を通って左右逆の迎香に
ですので下顎に不調がある時は陽明大腸経に問題のあることがあります。
また迎香は人の嗅覚に影響の大きなツボですがこのツボが左右反対の経絡から繋がるのも興味深いです。
西洋医学的に考えるとほとんどの運動や感覚は左右反対の脳により支配されていますが
嗅覚は左右が交差していないんです。
古代人が観察でこれを知っておりあえてここを交差させたのでは?
なんて考えると面白いですね。