陽明胃経の流注について
陽明大腸経の迎香から始まる経絡です
表裏関係にある脾とともに嗅覚に胃経が大きく関わっているのが分かると思います。
陽明胃経身体の前面を流れる気血の充実した経絡で
女性の妊娠に大きく関わる衝脈・任脈も前面を走行しているため影響を受けやすく
妊娠時のつわりなどで以上に嗅覚に敏感になったりするのもこのため
食べつわりなどが起こったりするのもこの経絡の影響が大きいと考えられます。
西洋的に考えると赤ちゃんができたことにより必要な栄養を吸収しなければいけないと体が判断するのと、実際に赤ちゃんが必要とする栄養価のバランスが悪い事が一つの原因ではないのかと私は考えています。
そう考えると12週以降の安定期になると赤ちゃんが急激に成長しますので実際に栄養が必要になってくるといったところです。
胃は水穀の受納と腐孰を主りますので
また前面を走る気血が充実しているべき経絡なのでそれが弱ると
前面を支えられなくなり猫背や机に肘をつきやすくなったりすることもあります。
迎香①に起こった後、鼻を挟んで上行して鼻根部で左右が交差しますこれは大腸経で左右が交差しているのと同じ理由だと考えられます。
そこから目の内眦②(目頭のこと)には入り太陽膀胱経と睛明で交会します
さらに目から下って承泣③→四白→巨髎そこから上顎へ入りそこから地倉⑤に戻り唇を巡り(このため胃の潤いは唇の潤いに直結している)その際、督脈の人中とも交会する
任脈の承漿⑥で左右が交差して下顎の後下方に沿って下り⑦大迎そこから耳前を上がり
髪際をに沿って頬車⑧→下関⑨→少陽胆経の上関・懸顱・懸釐・頷厭→頭維⑪に至った後、督脈の神庭で会合します。
陽明経の頭痛が前額部に起こるのもこのためと考えられます。
またその原因が副鼻腔炎だったりするのが多いのも経絡の流注を考えれば納得ですね。
この配置から咬筋と胃経の関わりも深くよく噛むことが消化を助けるのも分かります。
下関⑨は耳下腺、頬車⑧は顎下腺に影響します。
また大迎から別れた分枝は人迎⑬に至りそこから内側を通り背中側にある
督脈の大椎に会合しますそこから
人迎⑬→水突→気舎⑭→欠盆⑯と表面を走行してい来た経絡と
欠盆⑯で再び合流してそこから内側に入り胃に属し任脈の上脘・中脘と交会し脾に絡します
また欠盆⑯は大腸経も内側に入りそこから肺に絡するツボ
胃陰と肺陰が密接なのも表していると考えられますね。
そして欠盆⑯から分かれた分枝は体表を下降し乳中などを経て気衝⑲で内側を通ってきた経絡と合流します。
母乳の出に胃経が大きく関わるのも乳中を通ることで分かるかと思います。
胃経と麦芽の関わり書いてるので興味あれば読んでやって下さい
そこからは大腿前面を下降して行きますので
胃腸のケアとしてしっかり腿を上げたウォーキングなどをススメルのもこのため
そして足三里㉒で内側に分かれた分枝は第三指の小指側㉖に至り
外側を下降した分枝は第二指の小指側の厲兌㉔に至る
さらに胃の原穴である衝陽㉗から分かれた分枝は第一指の親指側にある太陰脾経の隠白に至ります。