オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

耳鳴りの治療について(肝)

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耳鳴りの治療について(腎)にも書きかましたが腎と肝は母子関係

完全に分けることが出来ませんが

腎が神経自体の老化での減少など物質的問題が大きいのに対して

肝は機能的部分が大きいと言えます。

そこに関しては新たな五行図作りたい!を参考にしてもらうと分かりやすいかと思います。
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 耳の中にある蝸牛と呼ばれる部位に内有毛細胞と言う細胞があり

外からの音の振動信号を神経の電気信号に変換しますがその信号を増幅したり

する部分の機能を肝が受け持つと考えてください。

ボリューム調整ですねここがおかしくなると

とても大きな耳鳴りがしてしまうことが多いもの納得できるかと思います。

肝はストレスなどに弱い臓腑ですから

ストレスが原因の耳鳴りも肝が影響していることが多いですね。

また肝と表裏の関係にある胆の影響も大きいです。

そして胆と同じ少陽経の三焦も耳に影響しやすい。

少陽に熱がいっている場合は肝のケアだけでは落ち着かない事も多く、少陽経へのアプローチをすると劇的に良くなる事もよくあります。

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少陽胆経

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少陽三焦

 

場所的にも近いのが分かりますね。

そしてそれが落ち着いたら元の原因である肝のケアをしておくと再発が起こりにくいですね。

また肝の母である腎の不調が肝に及んでいる事も多くその場合

肝腎両方のケアが必要になる事も多いですね。

また肝と相剋関係にある肺からの影響で耳なりに発展する事もあります。