オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

夏バテを中医学で考える

このところ暑い日が続いているので夏バテしてしまっている人も多いかと思います。

だるくなってしまったり、食欲が落ちて温かいものを食べると汗が噴き出す、そうめんなどのさっぱりしたものしか食べれないなどなど
ですがこれは対応を誤るとますます悪化する傾向にあります。
夏バテを中医学的に考えしっかり対応していくことで秋に向けた体力づくりにつなげたいものですね。
暑いとアイスクリームやかき氷など冷たいものがついつい食べたくなります。
これら冷たいものを求めているのは心・肝(脳)であって胃腸ではありません。
脳に熱がこもるのを嫌がるため冷たいもので冷やそうとしているんですね。
ですが実際に冷たい物を受け止めるのは(脾)胃腸です。
脾は暖かいのお好み冷えてしまうと機能が低下してしまいます。
そうしますと気血を作る力が落ちてしまいますので、 脳を冷やす力も落ちてしまいます。
そうしますとさらに冷たいものを好み、温かいものが食べられないという負の連鎖に陥ります。
人の身体を頭と身体で考えると
頭(上)は陽
身体(下)は陰
となります。
陰中求陽(陰の中には陽が必要)
陽中求陰(陽の中には陰が必要)
という考え方もあり理にかなっていると思います。
ですので夏バテをしたなという時はむしろ温かいものを食べたり、スパイスなどを取ってお腹を温めるのも良いかもしれません。
ただそれが難しい時は少しクーラーが効いた部屋で温かい鍋など食べてみてはいかがでしょうか?
人の体の
外側は陰
内側は陽と考えます。
この陰陽のくくりでも
陰中求陽(陰の中には陽が必要)
陽中求陰(陽の中には陰が必要)
という考え方もあり理にかなっていると思います。
また脳がうまく冷やせないという話は
以前に書いた睡眠の質についてにつながります。
夏バテで睡眠の質が落ちている人も多いと思います。
もちろん逆に温めすぎて熱がこもるや、スパイスなどで潤いを消耗しすぎてしまうなど、やり過ぎると逆効果になることもあるので気をつけてください。