オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

二十四節気の処暑から霜降の脈象について(秋)

難経と言う鍼灸の古典には季節によって出やすい脈の状態が書かれています

七難との部分ですがそれには

二十四節気処暑から霜降の時期は太陰の気が盛んになり

脈象で緊大長が現れるとあります

処暑から霜降とは年によって日は多少ずれるのですが

今年2020年では8月23日~10月23日となり少しずつ涼しくなる時期ですね。

太陰の気ですが、東洋医学では人間自体の状態だけでなく自然界の変化も大切にしますので人間の太陰経の気が盛んになるのでは無く自然界の太陰の気が盛んになるとのイメージの方がよいのかと思います。

脈象では緊大長が現れる

について考えて行きたいと思います。

これは夏至から処暑

 

脈象では浮大長が現れる

に似ていると思いませんか?

chinese-medicine.hateblo.jp

違うのは浮が緊に変わっているだけですね。

このシーズンは陽気が盛んな時期が続いていたので陰血が充実仕切っており

大長はそのためと考えられますね。

違うのは暖かい状態に身体が慣れてきて陰血がとても充実して状態で涼しくなてきていること

緊とは脈の表面に緊張したような硬さのある脈でして

  1. ストレスなどで気の疏泄が失調した時
  2. 気血が充実しており脈に張りがある場合
  3. 激しい感情などで血圧が上昇したような場合
  4. 外寒邪により冷やされた場合
  5. 痰湿により血液が過剰となっている場合

などが考えられます。

本人の不調など関係ないものなので1・3・5は場外され

の状態でないかと推測され場合によっては外界が涼しくなる状態からすると

陰陽バランス的に気血が過剰にくらいになっていると考えられますね。

これが行き過ぎると5にも発展しますね。