寸・関・尺や左右なぜ五臓が分配されているのか
脈診を勉強するとこのように五臓がそれぞれの場所に配置されています。
西洋医学をやっている人間からするとなぜなのだろうととても不思議に思うと思うのです。
ここは私の考察によるところなので断言はできませんが
左右
左右に関してはリンパ液の影響などが大きく関係していると考えられると思うのです。
皆さんに脈を毎日とるのおすすめはするのですが、脈が変化しやすい時に比較してみるとより変化がわかり勉強になります。
その大きな変化が出るのが食事の前と食事の後の脾の部分(右の関)の脈の変化です。
食事をすると胃腸から栄養素を吸収するのですが脂質などはリンパに吸収されます
そして最終的には血管と合流するという形です。
ですのでこのリンパ系の流れの左右差が脈の変化の差に大きく影響しているのではないかと考えています。
肺も津液の巡りに大きく関係する臓なので同様に右側なのでと思います。
寸・関・尺
また脈の指先側は上半身の状態を表し体幹側が半身の状態を表すのはなぜかと考えた時に
橈骨動脈と尺骨動脈の交わる動脈吻合が影響しているのではないかと私は考えています。
下焦の臓は体のベースとなる陰血が大変大事な部分でもあります。
ですので血管の質であったり流れてくる血液の部分の影響が大きいと考えられます。
それと比べると上焦の臓腑は陽気であったりの影響が大きいと考えられますので、
心臓が押し出す力などの影響がわかりやすいところでの脈の変化が出るとも考えられます。
心臓から腕までの間の長い距離を血液は押されて流れてきますので、それまでの血管の質であったり血液の量などの陰血に関わる部分は寸・関・尺でそこまで変わらないと思うのです。
ですが心臓の押し出す力の影響は手のひらのところですぐにある動脈吻合により尺骨動脈の力も合わさりますのでより手のひら側に近い脈に反映されるのではないかと考えています。
妊娠して脈が強くなるのは赤ちゃんにもしっかり血液供給出来るよう心臓の押し出すパワーがますからなので、労宮あたりにでも脈が触れるようになることからも心臓の押し出す力の関与が指先側ほど強いのが分かると思います。