舌診や脈診は嘘を付く
中医学の診断などに使われる舌診や脈診は様々な情報を教えてはくれますがたまに
嘘の情報も含まれることがあります。
で書いたように歯痕の原因として気血不足からの低位舌が考えられるのですが
声楽などをしていて舌や口をすごく使う方の場合
普通の人より舌を鍛えているわけですから
気血不足があっても舌の部分は充実していて仕込んとして現れない恐れもあります。
逆に考えますとこのような状況でなければあえて舌を鍛えている人は少ないわけで気血不足の兆候を発見するのにはとても都合が良かったのだと考えられます。
昔の人の観察力は恐ろしいほど素晴らしい。
また鼻づまりなどがあって口呼吸になってしまっている人も低位舌になっているので気血不足がなくても同様のことが起こりえますね。
逆に口呼吸が続くことによって気血不足になっている可能性はあるかもしれないですね。
舌の苔に関しても夜間に口を開けて寝ているような人の場合口腔内が乾燥しますので口腔内が清浄に保たれなくなり苔が増えていたりすることもあります。
またこれは睡眠中の気陰の巡りに大きく関わる肺に負担をかけているわけで
肺が機能しないと津液を上手く巡らせることができなくなり痰湿を作るとも考えられるんであながちおかしなことでは無いのですね。
また舌のついている場所は頭ですので、上半身の情報は反映しやすいですが下半身の情報は反映しにくいこともあり一見、熱があるようでも下半身が冷えているなどのことも多くあります。
脈診に関しては動脈の平滑筋や心臓の横紋筋など不随意筋の測定になるので
人の行動などの部分での不確定要素は少なくなるのですが
脈診に関してもやはり心臓から送り出され上半身を通って来た脈の状況を確認するわけですから。
上半身の問題は反映しやすいですが下半身の情報状態は反映されにくいです。
に書いたように尺部の情報は下半身自体というう部分より身体自体の充実などの情報ととらえた方が良いことも多いのです。
ですから足の浮腫や冷えの状態の確認も大切ですね。
なので中医学では四診合参といい全ての診断方の情報を合算して判断するのが大切と考えます。