舌診の歯痕とは
テレビで歯痕について西洋医学でなぜ出来るかの解説として
低位舌(ていいぜつ)の話がされていました。
以前にこのブログで上げた舌が下顎にベタとついてしまっていると鼻呼吸がしにくいといったタイプの人の舌の状態ですね。
これを中医学で考えると
陽虚水停
この場合は浮腫などにより舌自体も胖大*1であり
舌が定位置にあっても常に歯に当たるので歯痕が出来ていると考えられます。
脾気虚弱
この場合は舌に顕著な浮腫はないが歯型のある状態まさに低位舌によって引き起こされた状態と考えることが出来ます。
テレビでの説明でもあったように本来の舌のあるべきところは上顎側ですが舌は筋肉の塊ですので、筋力の低下によって維持出来なくなっている
そう考えると舌の筋力を維持しているのは気血であり
その気血を作り出しているのは脾ですから中医学で脾気虚弱の人に歯痕が出やすいと考えるのは理解できるかと思います。
さらに血虚の要素が強ければ舌は細いが歯痕もある場合もあるという事になります。
握力が寿命のパロメーターになるのと同じ考えですね
また歯痕でも片側だけにあるタイプの人がいますその場合は肝・胆に問題がある場合もあります。
脾気がなく全体的に支えられていないわけでなく舌が定位置に無いと考えられるわけで
細かな筋肉の動きをコントロールする肝に問題があると考えると納得出来るかと思います。
*1:舌が大きくボテっとしている状態