オックー@漢方(中医学)+鍼灸

薬剤師・鍼灸師・国際中医師A級のオックーが基本、中医学について書いています。

相剋→相生→相剋の三角形②

今回は 心→肺→腎→心のつながりについて書いて行こうかと思います。 心→肺 相剋→相生→相剋の三角形① で書いたように 心と肝は共に西洋医学でいうところの脳の働きの部分もあり 似ている部分もあるのですが、どちらかと言うと本能的な部分の脳の働きである肝に…

陽明大腸経の流注について

太陰肺経で書いたように陽明大腸経は商陽から経絡が始まります。 肺・大腸は表裏にあると考え 肺が陰でより内側 大腸が陽でより外側 とも考えますので肺より大腸経の方が強く反応が出ることも多いですし 外からの邪の影響を受けやすいとも言えます。 商陽か…

太陰肺経の流注について

太陰肺経は中焦からおこり下って大腸に絡した後に再度上に上がり胃口を循り膈を通過して肺に属すると言われます。 この流れはとても面白く肺の中医学的機能に免疫機能があるのですが 現代医学的には大腸の盲腸は免疫機能に関わるリンパ組織が発達しています …

あおり運転を中医学で考える

何かと話題となる煽り運転ですが 普段はおとなしいのに運転中だけは興奮しやすくなり いつもと人が違う人も多くいると言います。 これを中医学で考えるとどうなるのでしょうか? 車の運転中は普段より大量の情報が流れ込んできてそれを処理する必要に迫られ…

花粉症になりやすい人とそうでない人

日本人の多くが悩んでいる花粉症ならない秘訣は花粉と多く接触する機会を減らすこと 身も蓋もないと思われるかもしれませんが 実はとても有効な手段なんです。 花粉症は現代になって増えてきているのが特徴 林業が衰退して手入れのされていない杉が多くある…

高血圧(呼吸で自律神経を整える)

現代人は無意識に口呼吸になっている人が多いです 人間以外の動物は激しい運動をしても基本、鼻呼吸をしています。 競馬の馬が鼻息荒げているのみれば分かりますね。 人間は話をすることが多いので舌のポジションが本来の場合でない 下顎にべったりとついて…

前立腺肥大?

排尿障害のあると言う男性 病院では触診ではそこまで前立腺が肥大している様子はないが 他に原因が見つからないので前立腺肥大の薬が処方されたが 全く改善しないので何か良い方法はないかとのこと 話を聞いてみると前立腺肥大としては疑問点が多い 時間帯な…

五臓のイメージ国として考えると分かりやすい

五臓を国に例え理解する 昔の人も五臓を 心は「君主の官なり、神明これより出ず」 肺は「相傳の官、治節これより出ず」 肝は「将軍の官、謀慮これより出ず」 脾胃は「倉廩の官、五味これより出ず」 腎は「作強の宮、伎巧これより出ず」 などと昔の官職にたと…

五行図に見える感情の相関関係について(相剋)

chinese-medicine.hateblo.jp に書いたように患者さんの感情表現だけを頼りに治療するのは危険なのを知って頂いたうえで、五行での感情の関わりを相剋の観点から書かせていただきます。 相剋とはお互いに抑制しあったりし依存しあう関係 肺(悲しみ)↔肝(怒…

五行図に見える感情の相関関係について(相生)

chinese-medicine.hateblo.jp と上げましたが 相生の関係で感情を考えると面白いので書かせていただきます。 肝(怒り)→心(喜び) 多くの人は図星を指されたり、危機に陥ると 怒りの感情を覚える人が多いです。 これは肝に代表される感情で外向きに発散す…

肝の不調とは脳の防衛本能(肝鬱)

chinese-medicine.hateblo.jp でも書かせてもらいましたが 肝の不調とは脳の防衛本能と考えると理解しやすい部分が多くあります。 怒りやすくなったりイライラする これは 五神・五志とは(魂・神・意・魄・志) に書いたように怒りが肝に割り当てられている…

一流アスリートの条件とは

一流のアスリートになるポイントを五臓で考えると 心→戦略を立てる頭脳(神明を主る) 激しい運動に耐える心臓のポンプ機能(血脈を主る) 肝→上手く筋肉をコントロール(筋を主る) 優れた動体視力(目に開竅する) 脾→食べたものを気血に変える(運化を主…

五液について(涕)

中医学では五液という考えがあり 肝→涙 心→汗 脾→涎(よだれ) 肺→涕(はなみず) 腎→唾(つば) の五臓が関わっていると考えます。 ここでは涕について書きます。 読みかたは「てい」で鼻水の意味です。 肺は水道 を通調すると言われ 脾が吸収した津液を上に持ち上…

五液について(涙)

中医学では五液という考えがあり 肝→涙 心→汗 脾→涎(よだれ) 肺→涕(はなみず) 腎→唾(つば) の五臓が関わっていると考えます。 まずは涙について書かせて頂きます。 肝は自律神経などに大きく影響していますので急に明るい所に行った時などの瞳孔の開きなども…

渡哲也さんの病歴を東洋医学的に考えると

渡哲也さんが肺炎で亡くなられたとのニュース 驚かれた方も多いのではないでしょうか ご冥福をお祈りいたします。 東洋医学には五臓六腑との考えがあり それぞれのつながりを重視します。 ですので多くの病気を患った方を見ると 一見別々に見える病気につな…

身体は季節の影響を受けやすい(秋)

東洋医学に五季という考えがあります肝心脾肺腎それぞれの不調が出やすい季節のことです。肝→春心→夏脾→長夏(日本では梅雨)土用肺→秋腎→冬今回は肺について書きます。 一般的には肺と言うと呼吸をする臓腑とのイメージが強いと思いますが、 東洋医学で言う肺…

五臓六腑の陰陽について

五臓自体にも陰陽はあり 肝、心、肺、腎はわかるにしても脾は?となるかもしれません。脾はすべての臓腑の中央に位置して気血をすべての臓腑に作り与える存在ですので、私は他の四臓に分け与えるもの自体も脾の陰であると考えています。 また脾が痰湿を作り…

糖尿病を中医学で考える

糖尿病は消渇(しょうかつ)として古典などにも取り上げられている疾患です 糖尿糖尿は血糖が増えてしまうために常に水分が足りないような状態になります。 ですので喉の渇きを訴えることも多くそこから来た名前だと考えられます。 まず糖質による浸透圧の異…

浮腫みの原因は一つと限らない

質問 下半身と顔が浮腫のでその傾向が何なのかをお話し聞いてみたいです。(体型は太っては無いですが、脚が浮腫むで太く、顔も丸顔に浮腫が出ます) 朝起きたら脚スッキリセルライトも気にならないのに、夜にはボコボコしてます。 下半身→夕方にはパンパンで…

軟堅散結(なんけんさんけつ)

塩味のものやミネラルを多く含む生薬などや食べ物は軟堅散結(なんけんさんけつ)と言い堅く凝り固まった塊を軟らかくして崩す作用があると考えます。 堅く固まったものとは ①ガン・ガングリオン・麦粒腫などと言えばイメージしやすいですね ②便秘などで便が…

新たな五行図作りたい!

これらの五行図は一般的ですが 私の提唱する新しい五行図がこれ! 東洋医学での五臓六腑とは大まかな場所などの記載はありますが どちらかと言いますと機能の部分の方が大切と考えられます そう考えると機能とは陽ですから 実体である陰により生み出されてい…

肝は剛臓・肺は嬌臓

東洋医学では 肝は剛臓・肺は嬌臓 と言います。 西洋医学的に 肝臓は沈黙の臓器と言われ病状がかなり進行するまで症状が現れないと言われます 肺は呼吸にかかわり外部からのウイルスなどの影響を受けやすくまず初めに咳などの症状を表します。 東洋医学をあ…

五臓のつながり相生について

脾 脾(胃腸機能)は身体全ての陰(実体の有る物)を作り出す工場!それは血、津液とは限らず痰湿も作り出すそして、血は気を生みだします。 肺 肺は脾の子供脾の作り出した痰湿の影響を受けやすいそして脾が作り出した陰に大気のエネルギーを加え血としての機能…

特定の味を極端に好んだり嫌ったりする人の体質について

特定の味をやたら食べたくなったり嫌ったりする事があれば、 どこかに不調を疑って下さい 中医学・漢方 ・鍼灸 には五味 と言う考えがあり、 五臓 のどこかに問題があると特定の味を求めたり嫌ったりすると考えます。 肝 →酸味 心→苦味 脾→甘味 肺→辛味 腎→…

目の状態で全身が診える五輪学説とは

五輪学説 中医学 には五輪説との考えがあり 目の虹彩は肝 目の両端の赤い部分(目尻・目頭)は心 目の回り(まぶた・涙袋)は脾目の白目は肺目の瞳孔は腎が影響していると考えます目は肝だけでなく様々な臓腑が関わるというのがわかります。 肝 は虹彩にかかわる…