脈診と血圧計
東洋医学で大事にされる脈診ですが
西洋医学で考えた時に近いことをしているものっていうのは血圧計だと思いませんか?
では血圧計の情報東洋医学に応用できるのではと考えましょう
ここでかいた脈診で確認してること
- 血管壁の筋肉の動き→気の変化
- 血管の中を通る血液の量→陰血の変化
- 心臓によって血液が押し出される力→気の変化
- 血管壁の質→陰血の変化
血圧計で確認しているのは
2と3の変化です。
残念ながら1と4については脈診に及びませんが
2・3に関してはどんな人間でも簡単に数値化出来るメリットもあります。
ただし
で書いたような寸・関・尺のような部位での違いでの
より血液の量なら尺
より心臓の押す力なら寸
みたいな部分は分かりませんのですべて血圧計に頼ると言うわけには行きませんが参考になるのは事実
では分かる部分をどう中医学に応用するのか考えて行きましょう
血管の中を通る血液の量
これに関しては中医学で言う血の量だけを指していないのに注意する必要があります。
chinese-medicine.hateblo.jp
ここに書いたように痰湿なども含んだものが血液なのです。
ですので血液が多ければ必ず血も多いというわけではありません
そしてこの血液の量を反映しやすいパロメーターは血圧計では
最低血圧となりますこれは心臓が押していない時の血圧だから
ですので最低血圧は血・津液・痰湿の量を想定するのに役立ちます
では血・津液・痰湿のどれか?となると
ちゃんと機能していれば→血・津液
機能していなければ→痰湿
となります。
また動脈硬化などが進みいらない血圧を上手く逃がせなくなることにより上がっていることもあります。
心臓によって血液が押し出される力
これに関しては脈拍・最高血圧が大きく関わります。
脈拍に関してはこちらを見て下さい
脈拍が早いと陽気が充実しているか熱邪があるもしくは血が足りないとなります
ここでの血とは中医学での血のことを指して話させて頂いています
血液が多くても機能していなければ痰湿となり脈拍は早くなることがあると言うことです。
そんな場合、
最低血圧は高い→血液は多い
が脈拍が速い、だが熱は無いとの状況が起きるのです。
ですから血圧のパロメーター最低血圧・最高血圧・脈拍をそれぞれ別のパロメーターとして考えるのはもったいないと言えますね。
そしてもう一つのパロメーター最高血圧は
1度に押し出す心臓の力を反映しています
ですので血圧が高いと陽気が充実しているか熱邪があることが分かります
これが強い人、スポーツ心臓の人などは陽が過剰にならないよう脈拍を減らしているとも考えられるのです。
wikipediaでは治療の必要は無いと書いていますが人によっては心拍減少でメンタルが落ち込みガチになったりするので漢方・鍼灸でのその部分へのアプローチはありだと思います。
また最高血圧は最低血圧に心臓の力が足されたもの心臓の力がそこまで強くなくても血液(痰湿も含む)が多ければ上がるのも忘れてはいけないところです。
また最高血圧と最低血圧の差が大きい人は血の不足を補うため心臓が頑張っている可能性もあるのです。
そう考えると血圧計の可能性は無限大ですね。