陰陽五行は机上の空論
この話をしていたところ
私の知っている五行はこちらの五行で五行それぞれが対等の関係なんですが?
とのご意見を頂いた確かに五行での木・火・土・金・水は対等な関係なのですが
それを医学として運用する場合
木→肝
火→心
土→脾
金→肺
水→腎
と当てはめるわけですが、そうすると
脾は全ての臓腑に気血を供給しているや
身体中の気血すべてが腎精であるとの
腎や脾の特殊性もあり対等な関係でないのが分かります。
機能としては対等なのかもしれないが
漢方や食品を取り込むのは脾で体の実体は腎といった物質的部分では対等な関係ではないのが分かります。
そこでのズレも考慮して五行論は運用しないと、臨床とかけ離れた机上の空論となってしまいます。
例えば脾*1が弱いのでその親の関係にある心を充実させれば子供の脾も良くなると考えたとします。
漢方の場合だと心を充実させるための薬物を吸収するのも脾なのでむしろ脾の負担となってしまうことすらあります。
ではどうすれば?と言うとしっかりと睡眠をとりストレスを減らすなどして心血を消耗うしないようにするそれにより脾も充実すると考えるなら理にかなっているのです。
また鍼灸でのアプローチであれば脾を介さず心へのアプローチも出来ることがあります。
では鍼灸なら万能かと言えばそうではなく直接物を補充する手段がないので結局
食養生との併用が必要だったりすることもあります。
物質的束縛から完全に離れることは出来ないのですよね。
ですので五行はとても大切だがどう臨床に落とし込むかの方が大切だと思うのです。
*1:胃腸機能