厥陰心包経の流注について
厥陰心包経の流注について書こうかと思います
五臓六腑の流注についてしか聞いたことの無い方には心包?
となるかもしれません
経絡は十二正経と言いまして
五臓六腑に心包という臓が足された六臓六腑に
それぞれの経絡が関係していると考えるのです
これが厥陰心包経の流れですが
少陰心経と似てるなと思う方も多いと思います
それもそのはず心包とは心臓の周りにあり心臓を守るための存在としての臓器と考えられているからです。
そこからの上下の動きが違うのが分かると思います。
心という臓器は神明をつかさどると考えますから
人間の思考の中心である脳の方やそれが強く反映される目の部分に繋がっているのですが
心包の方は繋がっていないのが分かるかと思います
また下の方へにはどちらの経絡もつながっていますが心の方が小腸に繋がっていると考えるのに対して心包の方は体の上焦・中焦・下焦に流れていくと考えます。
ですので患者様の体調不良を考えた時に心臓のポンプ機能としての不調を強く感じた場合は心包経へのアプローチを多く行うことが私は多いです。
ここにも書いたように心の君火を心包が相火として受け取り三焦を通して命門の火として蓄えるという考えにも繋がります。
さらに面白いのは手のひらの部分でのツボを見ると労宮・中衝とつながり脈の拍動部と合致するのです。
これら部分からも心臓のポンプ機能と大きく関わっているのは明白です。
また内側から出てきて最初の天池で少陽胆経で交会します
また内関は陰維脈に通じているので陰維脈の病である心痛・胃痛・反胃・結胸・胸脘部の満悶と痞脹・腹中の結塊・脇痛・脇下支満・瘧疾などを治療することが出来ます。