水中毒について中医学的に考える
暑いシーズンになると騒がれるのが
熱中症と水中毒
一見症状が似ているところもあるので間違えないように注意しなければいけない症状です。
水中毒は・吐き気 ・頭痛 ・めまい ・脱力感 などを引き起こしますし
喉が渇くといった症状を示すこともあります。
中医学で考えるとこの状態は
口乾(こうかん)といった状態のことが多いです
通常であれば口乾は水は飲みたいが実際は飲めないなどの場合が多いので
そこまでの多飲につながることは少ないのですが
暑い状況で熱がこもっていたりするとそれも影響して
必要以上の水が飲めてしまったりすることもあり注意が必要です。
水中毒で喉の渇きは、実際に水が足りない状況ではないのに上手く水が使えていないために渇きを感じていると考えられます。
中医学での口渇も実際にものはあるが上手く使えていない瘀血や痰湿で
起きることが多いです。
また西洋医学的に考えても、大量に水分が増えたことにより
身体のミネラルバランスが狂い部分的浮腫みを起こすのが原因ですから
中医学での考えと重なる部分がありますね。
ですので予防としては水分だけでなくミネラルも適切にとることが大切かと考えられます。
またスポーツドリンク等だとナトリウムの量が必要量より少ない事もあるので出来れば経口補水液などの方が望ましいと言えます。
また水中毒は心因性多飲症が原因になっていることも多いと言われています。
もちろんダイエットなどで食べる代わりに水を多く飲むなどの場合は外部的感情ですが
ストレスを感じた時に水を飲むと落ち着くとの体験をしてそれを再度、
脳が求めることにより引き起こされることがあります。
中医学ではストレスがあり気の巡りが悪くなると熱を生むと考えます。
西洋的に考えてもストレスを感じている時は脳がフル回転しているわけで脳が、熱を産生しているとも考えられます。
まず水を飲むなどの他の行動をすることは一度、脳を休めることにもなりますのでアイスブレイクにもなりますし、 一時的ではあるが物理的に熱を冷ますことにも繋がります。
こういった成功の積み重ねが体験として再度の水を欲しがる原因となっているのかもしれません。
また統合失調症の方の多飲も大きな問題となりますが、 中医学で統合失調 の大きな原因として考えられるのは痰火です。
痰火とはその名の通りうまく巡っていない体液と熱が絡み合い、頭部に居座ること。
熱は乾きを産みますし更には巡っていない体液ですのでうまく使えなくなってしまいますので多飲の原因となってもおかしくないと考えることが出来ます。