HSPを中医学的に考える
大多数の人は外部からの攻撃や自分に都合の悪い事実がある場合は
まず怒りといった外部を攻撃する感情で自身を防衛しようと本能的にします。
これは近年世界中で自国以外を攻撃するような政策を打ち立てるリーダーがもてはやされていることや、第二次世界大戦の折もファシズムの台頭など数え始めると切りがないくらいです。
東洋医学でも、
養生をしないで病気になるのは、戦争を始めてから武器を用意するに等しい
などの比喩があるくらいで元来、人間は争うように出来ているのかもしれませんね。
これは解決策を外に求めた方が本人への負担が少ないからだと思います。
ですが一部にはHSPと呼ばれるような
外部からの攻撃や自分に都合の悪い事実がある場合
怒りから始まらず物思いや悲しみといった内側へ向かう感情が先立つ方々もいます。
このタイプの方のメンタル系の不調やそこから来た体調の不良に対するアプローチの時私は物思いや悲しみといった感情だから脾・肺のアプローチと考えることはしません。
精神的ストレスを受けた時に最初に影響を受ける肝の問題としてとらえることが多いです。
そしてそんな方の場合は本来の発散が出来ないのでより肝に負担をかけてしまっている場合が多いと感じています。
ストレスあるのよ!とガンガン周りに当たり散らす方は本人はそんなにストレスをためていません、むしろ周りがストレスかも。
ですが、物思いや悲しみが強い人でも
chinese-medicine.hateblo.jp
に書いたように長期のストレスを受け怒りから物思いや悲しみといった感情が生まれていることもあるのでそこの判断は難しいところがあります。
心理学に精通していれば良いのでしょうが私の場合は五臓の状態を弁証したうえでその感情はどこから?と考察するようにしています。
そうすることで五臓のどこからの感情かを理解した治療が出来るのでより細かなさじ加減が可能になります。
ではHSPのような人は元々に問題があるかといいますと私はそうではないと思います。
ある意味今後の人類の進化していかなければならない方向を指し示しているように感じるのです。
外部からの攻撃や自分に都合の悪い事実がある場合、内側へ向かう感情が先立つ人ばかりなら争いごとが起こりにくいですし、戦争も起きないのではと思います。
そうした方々は相手への気遣いも出来るのでそういった方々の方が大多数なら
お互いのストレスも元々少なくなると思うのです。
ですが現代社会はまだまだそんな社会ではありませんそういった方のメンタルなどのケアに中医学が役立てばと、切に願います。