足むずむず症候群(不妊症との関わりについて)
足むずむず症候群(レストレスレッグス症候群)
は病院で診断されても現在のところしっかりした原因が不明の病気で
じっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に違和感や虫が這いまわる感じなど様々な不快感を感じ足をじっとしていることが出来なくなるもの全般を指します。
ですので診断が出ても明確な治療方法が有るわけでないのが辛いところです。
では中医学ではどう考えるのでしょう
感覚の異常ですから血痺血の不足により起こる経絡の詰まりと考えることができます。
またより大きく捉えると血虚からの内風とも考えられます。
血の不足ですから臓腑として考えると
脾・肝の関わりが大きく
脾が血を作り
肝が血を蓄え巡らせる
また夜間に悪化するのも
夜間には末端の血が肝に戻ると考えられるから
西洋医学的にも副交感神経優位になるので内蔵への血流量が増加すると考えられます。
さらには下半身に起こりやすいことから
下半身に関わりの強い腎の影響も考えられます。
また肝血と腎精は同源であるのでその部分での影響もあります。
また横になると肺の身体の巡りを良くする機能が低下しますのでそこの関わりも考える必要があります。
症状が出て長くなると睡眠・精神にも大きく影響しますので心にも影響します。
また心血と肝血も同源なことも関わります。
ですので五臓全てを考えますが特に
脾・肝・腎を重点的に治療をすることが多く原因もわかるので漢方・鍼灸での介入がしやすいと言えます。
そういった側面で同じように脾・肝・腎の問題が影響しやすい不妊(男女問わず)治療をされている方の足むずむず症候群の率は高いように私の体験的に感じます。
軽い症候なら訴えない人も多いので治療者側からの確認も必要かもしれません。
また血の不足などか絡む疾患は補うのが得意な漢方の方が得意分野で
下半身と言う特定の場所の巡りへのアプローチは鍼灸の得意分野です。
ですので組み合わせての治療は大きな効果が期待できます。