気の巡りとは?
気が巡るとは身体がスムーズに本来の働きをしていることです。
食事をしてそれが消化されそれがスムーズに排便される
呼吸をして酸素をスムーズに取り込む
身体の一部が熱くなったり冷えたりすれば、血液などを巡らせ熱のアンバランスを正す
など普段の生命活動がスムーズに行われていること
これらは自然に行われていますが
様々な身体の働きにより支えられています。
まず脳が外部の状態を把握しそれに対する対応への指令を与えます。
これがスムーズに行かないともちろん気の巡りは悪くなります。
中医学的に考えるとこれは肝の疏泄機能と考えられます。
またその指令に対して身体が反応して動けなければいくら脳が良い指令を与えても無駄になってしまいます。
中医学的に考えると脾の運化機能や肺の粛降機能、腎の気化作用など様々な身体の動きに関わる機能のことを指していると考えられます。
また特に気の巡りに関わる臓腑は肝・肺と考えれるので身体側の代表を肺と考えることも出来るかと思います。
営衛調和などが脳と身体のバランスを指していると捕らえる事も出来ます。
例えば
神田橋処方として有名な
桂枝加芍薬湯+四物湯
は営衛調和をすることにより脳と身体の働きのバランスをとっていると理解する事も可能だと思っています。
また治療として考える時
気滞(気の巡りが悪い)だとなんでも理気と考えるのは乱暴だと言えます。
どの部分に問題があり気滞が起きているかにより治療は変わってきます。
漢方を使う時、補気(気を補う)し過ぎるとむしろ気滞が酷くなってしまったりするのも、この細かな違いを意識した治療が出来ていないと起こりやすい。
どの部分の機能を補う(補気)しているのか?
を意識すればより細かな漢方の運用が可能となります。